マンションを売却する際、内覧時の印象は成約に大きく影響します。
築年数が経つにつれて壁紙は傷ついたり、黄ばんだりすることがあり、見た目の印象に影響するでしょう。
しかし、壁紙の貼り替えには費用がかかるため、「壁紙を張り替えた方が高く売れるの?」「そのままでも問題ないの?」このように迷ってしまいます。
壁紙を貼り替えるべきかどうかは一概に言えず、物件の状況やターゲットとする買い手の層、そして費用対効果などを総合的に考える必要があります。
この記事では、マンション売却時に壁紙は貼り替えた方が良いのか、貼り替えた際のメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
マンション売却時に壁紙は貼り替えなくてもいい?
![マンション売却時に壁紙は貼り替えなくてもいい?](https://kochi-heiwa.com/baikyaku/wp-content/uploads/kabe.jpg)
壁紙を貼り替えるかどうかは、売却前に悩むポイントの一つです。
多くの場合は、壁紙を貼り替えず現状のままで売却しても問題ありません。
その理由は以下の通りです。
1. 多少の傷や汚れは許容範囲
中古マンションを購入する方は、ある程度の経年劣化は覚悟しているため、壁紙の小さな傷や汚れは想定内です。また、内覧者は壁紙よりも、物件全体の間取りや立地、設備の状態などを重視する傾向にあります。
2. 費用対効果が低い
壁紙の全面貼り替えには数十万円以上かかる場合がありますが、この壁紙リフォームの投資が売却価格に影響する保証はありません。さらに、中古マンションを購入する方は、自分でリフォームを行うことを前提としている場合も多く、壁紙の貼り替えが無駄になる可能性があります。
3. 清掃で十分な場合もある
壁紙の汚れや黄ばみは清掃で改善できる場合も多いです。ただし、極端に汚れている場合は、部分的な貼り替えを行うのが良いでしょう。
売却時に壁紙を貼り替えた方が良い時とは?
![売却時に壁紙を貼り替えた方が良い時とは?](https://kochi-heiwa.com/baikyaku/wp-content/uploads/qq1.jpg)
一方で、次のような状況では壁紙を貼り替えた方が良いと言えるでしょう。
1. 築浅物件で壁紙が汚れている
築年数10年以内のような築浅の物件で、壁紙が汚れている場合は貼り替えを検討した方が良いです。なぜなら、築年数の浅い物件を探して購入する方は、建物の美しさに重点を置いていることが多いためです。また、「新しいからそのまま住める」ということを前提に内覧する方も多いです。
そのため、築浅物件で壁紙が汚れていると「築浅なのに壁紙が汚いなぁ…」とイメージが下がり、購入する気が無くなってしまいます。
2. 水回りの壁紙が汚れている
トイレ・キッチン・洗面所・浴室など、清潔感が求められる水回りの壁紙が汚れている場合は、新しく貼り替えるのが良いでしょう。
水回りをきれいな状態にしておくことで、内覧者に良いイメージを与えることができます。
3. 高級住宅地にマンションがある
高級住宅地やエリア自体に高級なイメージがある場合も、壁紙の貼り替えを検討した方が良いです。
高級住宅地にある物件は、清潔感はもちろんのこと高級感も求められます。壁紙が汚れていると「値段が高いのに汚い」という悪印象を与えてしまいます。
壁紙を貼り替える際のメリット・デメリット
![メリット・デメリット](https://kochi-heiwa.com/baikyaku/wp-content/uploads/m-d.jpg)
汚い壁紙は貼り替えることで部屋の印象が良くなり、内覧者に悪印象を持たれにくくなります。しかし壁紙の貼り替えを行うことで得られるのはメリットだけではなく、デメリットもあります。
メリット
1. 内覧時の印象が良くなる
壁紙を貼り替えることで得られる最大のメリットは、部屋の見た目が美しくなり、清潔感が出ることです。古くなった壁紙や汚れが目立つ壁紙を新しいものに変えるだけで、部屋は生まれ変わったように美しくなります。
築年数が浅い物件の場合は、購入希望者が「すぐに住み始めたい」と考えていることが多いため、壁紙を貼り替えて美しい印象を与えることが大切になります。
2. 住宅の価値が向上する
壁紙を貼り替えることは、住宅の価値向上に繋がる可能性もあります。
中古物件を売却する際に壁紙や内装がきれいだと、他の中古マンションと比較して目立つため競争力が増します。
これにより購入希望者から高評価を得られ、交渉がスムーズに進むことがあります。
3. 臭いや傷を軽減できる
タバコやペットの臭いが壁紙に染みついている場合、拭き掃除や換気などを行っても、臭いはなかなか落ちません。
新しい壁紙に貼り替えることで、染みついた臭いを軽減することができます。
また、ペットによって傷付けられた壁も、貼り替えることできれいな状態に戻ります。
デメリット
1. 費用がかかる
壁紙の貼り替えは部屋の印象が良くなる効果的なリフォームですが、最大のデメリットは、数十万円以上の費用がかかる場合があることです。
中古物件の場合は設備や立地が卓越して良くない限り、購入時よりも高い価格で売却するのが難しいです。その上、壁紙を修理したからといって必ずしも売却価格が上がるわけでもありません。
つまり、壁紙を貼り替えたのに売却価格は上がらず、費用が無駄になるリスクもあるということです。
2. 一部分の貼り替えは目立つ
壁紙の一部分だけを交換すると、新しい部分と古い部分の色の差や質感が異なり、部屋全体のバランスを損ねてしまうことがあります。また、製造中止になっていて、同じ壁紙が入手できない場合も考えられるので、一部分のみの貼り替えはあまりおすすめできません。
3. リフォームをしたい買主には逆効果な場合がある
壁紙の貼り替えは魅力的なリフォームですが、すべての人が魅力的に感じているとは限りません。
中古物件の購入を検討している方の中には「壁紙の傷や汚れは気にしないから安い物件が良い」「自分自身でリフォームをしたい」という方も多いです。
「きれいになるから」と安易に壁紙を貼り替えてしまうと、このような層へアピールできなくなってしまいます。
マンション売却時に壁紙以外に気をつけることとは?
![マンション売却時に壁紙以外に気をつけることとは?](https://kochi-heiwa.com/baikyaku/wp-content/uploads/ok1.jpg)
マンションの売却時に気をつけることは、壁紙の状態だけではありません。
1. 清掃と修繕を行う
内見時に部屋がきれいで整理されていると、買主の印象が良くなります。特に、水回りや窓ガラス、床などの清掃は重点的に行いましょう。必要であればクリーニンング業者に依頼するのも一つの手です。
また、ドアのきしみや蛇口の水漏れなど、小さなことでも修繕を行いましょう。買主にマイナスな印象を与えないことが大切です。
2. 書類を準備する
売却に必要な書類(登記識別情報通知書・登記識別情報通知書・管理規約)などを事前に揃えておくことが大切です。書類に不備があると、売却手続きが遅れる可能性があります。
3. 市場調査をして価格を設定する
物件の売却価格を適切に決めるために、不動産会社の査定や似たような物件の成約事例を参考にしましょう。価格が高すぎると買い手がつきにくく、低すぎるとマンションを安売りしてしまう可能性があります。
まとめ
今回は、マンション売却時に壁紙は貼り替えた方が良いのか、貼り替えた際のメリット・デメリットなどを解説してきました。
ほとんどのマンションは、「中古マンションの傷や汚れは許容範囲」「費用対効果が低い」などの理由から、壁紙を貼り替えずに売却しても問題ありません。
一方で、「築浅物件壁紙が汚れている」「水回りの壁紙が汚れている」「高級住宅地に位置している」マンションがこの条件に当てはまる場合は、壁紙が汚いと買主に悪印象を与えてしまうため、壁紙を貼り替えた方が良いでしょう。
壁紙を貼り替えるメリットは、部屋の見た目が良くなり、染みついた臭いや傷も解消されるため、住宅の価値が向上することです。デメリットは、高額な費用がかかるのに売却価格が上がる保証は無く、買主の考え方によっては逆効果な場合があることです。